介護サービスの方針・指針
介護サービス提供の指針

介護サービス提供中の好ましくない事態の発生防止のため、当施設では所定の指針を定めています。安全で安心な療養生活をしていただくため、施設としての指針を定め、その指針に従ったサービスを提供しています。介護上のリスクの回避(予防)ための以下の項目を定めます。
(1)基本的な考え方
(2)委員会の設置と役割の明示化
(3)マニュアルの作成と見直し
(4)事態が起こったときの対処方法
(5)職員教育の手段
(6)指針の開示

1.介護事故防止のための指針

質の高い介護サービスを提供するために、徹底して事故の予防に努めます。また、万が一、事故が発生した場合には、速やかに適切な対応をいたします。
万が一、事故が生じた場合は、厚生労働省の趣旨に準じた当施設の「事故防止・対応マニュアル」に基づき、以下のとおり定めます。
(1)応急処置に全力を尽くす
(2)ご家族への迅速な連絡
(3)必要であれば協力医療機関への協力要請
(4)事故内容等の正確な記録
(5)必要に応じた損害賠償等、速やかに応じます。

2.感染防止のための指針

介護施設は感染症の抵抗力が弱い高齢の方が、集団で生活されているので、感染の拡大が懸念されています。感染の発生や拡大を最小限にすることが重要です。平常時の感染対策、発生時の拡大防止のための適切な対応について記した「感染対策指針」を備えています。この指針は、公的には「感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針」です。「感染症」及び「食中毒」を含み、対策には「予防」と「まん延の防止」を含みます。代表的な感染症には、インフルエンザ、ノロウイルス感染症、MRSA、疥癬などがあります。

3.褥瘡防止のための指針

良質な介護サービスとして、褥瘡(床ずれ)が発生しないような適切な介護を提供しています。褥瘡発生防止の体制を目的に「褥瘡対策指針」を定めています。
看護介護職員は、褥瘡の基本的な知識および技術を持ち、日常のケアで褥瘡が発生しないよう、常に配慮しています。褥瘡防止委員会の指針を具体化するため、褥瘡予防対策チームが活動しています。「褥瘡予防対策マニュアル」を備え、また、職員の教育も行っています。

4.身体拘束に関する指針

認知症の症状の問題として、徘徊、治療への非協力(栄養チューブを抜く、治療部位のガーゼをはがす、皮膚をひどくかきむしる等)がみられる場合があります。このようなケースではその弊害となる言動を制止したい場合があります。しかし、利用者の方の尊厳を守る意味でも、身体拘束はしない指針です。身体拘束は自由を制限し、尊厳ある生活を阻むものです。施設利用の方の尊厳を守り、拘束を安易に正当化せず、基本的に身体拘束を行わない介護の実施に努めます。
しかし、緊急で止むを得ない場合は、関連職員の総意のもと、ご家族の同意を得て行う場合もあります。

5.虐待防止のための指針

介護を受けている人々が、虐待を受けることは言語道断です。虐待のない心温かい優しい、そして安全、安心な介護を提供することが当施設の使命です。
高齢者虐待防止法(平成18年)よると、高齢者虐待とは、他者からの不適切な扱いにより権利利益を侵害される、生命、身体、財産が損なわれる等を言います。
虐待には(1)身体的虐待、(2)無視・放置、(3)心理的虐待、(4)性的虐待、(5)経済的虐待とあり、虐待は明らかに目に見えるような身体的な行為だけではありません。利用者の方が望む最良のケアを提供することが施設の責務です。職員は、一人ひとりの言動や家族の様子の観察や会話などを通して、日頃のケアから状況を察知できる立場にあります。

6.個人情報保護に関する指針

当施設では「個人情報保護に関する指針」を定め、皆様の個人情報は、人格尊重の理念のもとに慎重に取り扱い、適切に情報を保護することに徹します。
「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、その情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により、「特定の個人を識別する」ことができるものをいいます。
個人情報の取り扱いに関し、個人情報保護に関する法令、ガイドライン、その他の規範を遵守します。
当施設で収集した個人情報は、公的機関や他の医療・介護施設など第三者へ情報を提供する場合があります。しかし、以下の場合を除いて第三者へは情報提供いたしません。
(1)事前に施設利用者の同意をいただいている場合
(2)個人が識別できない状態に加工(伏字、匿名化)してから使用する場合
(3)法令等に基づく場合や生命、身体の保護が優先される場合

7.ご意見(苦情等)について

当施設に対しての「要望及び苦情等の相談」については、当施設の「重要事項説明書」に記しています。当施設が提供した介護サービスや相談・援助等に対するご意見(不満、不都合、不利益等)がございましたら、直接口頭、電話、書面等の方法により随時お申し出ください。施設内に「ご意見箱」も設置しています。責任を持って適切に対処いたします。当施設には、苦情対応として、苦情解決責任者(施設長)、苦情受付担当者を配置しています。
なお、当施設に直接お申し出にくい場合は、栃木県国民健康保険団体連合会や市町村の介護保険関連部署へご相談ください。

令和3年4月1日

医療法人ヒポクラテス

介護老人保健施設たけむらクローバー館